米国株オプション投資:オプションは「売り」で勝つ!!

サクソバンク証券「SaxoTraderGo」を使って米国株オプション投資の「売り」戦略を実践しています。

オプション売り戦略の変動リスク対策:コールクレジットスプレッド

こんにちは。takashif1122です。

このブログでは、オプション初心者の方に向けて発信しています。自分の実践しているやり方の紹介のみですので、なるべく小難しい話は避け、簡単シンプルに自分の手法を紹介するよう心がけています。

今日の投稿もちょっと長いです。
でも、リスク管理のための大事な考え方や手法を紹介している内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。


前回までの投稿でオプション投資の売り戦略について紹介しました。

オプション投資にはタイムディケイと言って期日にプレミアムが0円になるという性質があり、売り戦略で勝ちやすいという特徴があります。
その反面、株価が予想の範囲に収まらなかった場合、売りポジションは買い手から権利行使を求められ、損失が莫大に、それこそ無限大に積み上がる可能性があります。

 

今回は、売りポジションの損失を限定するためのリスク対策についてご紹介します。その手法にはしっかり名前がついていて、一般的には

コールクレジットスプレッド

と言われます。

 

米国株で時価総額が最大のアップル(AAPL/NASDAQ)の例を使って説明しましょう。

アップルの株価が 現在192.38ドルです。(2023/12/30時点) 
過去6ヶ月の変動幅を確認したところ、23年12月14日には198.11ドルの値段が付きました。これは年最高値を更新しただけでなく、アップルの株価が公開されて以来の最高値となります。

Apple2023年株価

そこで慎重な検討分析の結果、24年の1月12日までは、株価は200ドル以上に上がることはないだろうと範囲予想を行ったと仮定します。(実際こんな分析はありえないですが、あくまで例として笑)

 

そこで、まず、満期日2024年1月12日のオプションを表示し200ドルのコールを売ります。アップル1/12満期の200ドルのコール売の価格は0.36ドルです。
すると損益図は下記のとおりになります。

コール売りだけのポジション損益表


100株単位表示なので売り手が得られるプレミアム(オプション価格)の総額は36ドルです。(手数料は考慮しません)

グラフの赤で表示される部分が損失なのですが、株価が200ドル以上に上昇した際、理論上、上昇すればするほど損失は無限大に膨れ上がります。

 

損失が「無限」って書いてあります。無限て! 怖いでよすね、マジで。。

こういうシステムで数値を表せないときは、「未定」とか、もう少し柔らかい言葉を使用するものだと思っていましたが、莫大な損失は発生するというリスクを「無限」と表現するのを見るあたり、リアルに恐ろしいことであると理解していただけるものと思います。

この無限に広がる損失拡大リスクを避けるため、200ドルのすぐ上の202.5ドルのコールを買います。アップル1/12満期の202.5ドルコール買の価格は0.17ドルです。
すると、表は下記のようになります。

売りと買いを同時に持った状態(コールクレジットスプレッドを組んだ状態)

買う場合、売りとは逆にオプションの価格を支払わなくてはなりませんので、買い手側が支払うオプション総額は17ドルです。

結果、先に売っているアップル1/12満期の200ドルコール売(計36ドル)との差額で、36ドル-17ドル=19ドルが手元に残ることになります。(手数料は考慮しません) 

損失の部分に着目してもらいたいのですが、先程は「無限」と表記されていた箇所が、最大損失マイナス231ドルと表記されるようになりました。

 

つまり、売りと買いのポジションを両方持つことによって、利益は36ドル(ざっくり5000円)→19ドル(およそ2700円)まで減少しましたが、
最大損失をマイナス231ドル(だいたい33000円ぐらい)まで限定することができました

これこそがオプション売り戦略のリスク対策:コールクレジットスプレッドです。


これをすれば損失を限定することができ、損失無限大となる状態は解消され、一発転落のリスクは多少軽減されるようになります。

 

プットの場合も同じ要領で、現在価格に近いほうのプットを売って、すぐ上のプットを買うという形をとります。

コールでもプットでも、売り戦略を取るときは、必ず買いのポジションで損失発生リスクを限定するようにしましょう。必ず、です。

 

また、ここで私の利益に対する考え方について話したいと思います。

上記の例では、最大損失が33000円に対して、得られる利益が2700円となり、リスクに対する利益が少なすぎるのではないか?と感じられる方も多いかと思います。これはもう、利益の入手手段や方法についての考え方の違いとしか言えません。

私の採用する米国株オプションの売り戦略は、利少損大(いわゆるコツコツドカン)が発生することを織り込んだ戦略です。いつか起こるドカンで一発退場しないようにするために、本投稿で紹介したクレジットスプレッドでリスク対策を行った上で、満期日ごとにコツコツと利益を積み上げていく、という戦略でして、勝率が高いということを前提としております。1回の勝ちにおける利益の幅は少ないです。

投資を始められる方は十中八九、「楽をして最大利益を得る」ということを目的をしているかと思います。(私もそうでした) でも、このブログではそのような方を対象としていません。

利益を得るためには何か犠牲になるものが必要です。その犠牲が、「時間」なのか「労力」なのか、はたまた長年貯めた「貯金」なのか、溶かしてしまったら困る「生活資金」なのか、というだけの違いです。私は労力と時間(毎日相場をチェックしてちょっとずつコツコツやる)という犠牲を選びました。

 

株、FX、暗号資産などいろいろな投機や投資を試してきた立場で申しますと、

「投資に一発逆転は起こり得るけど、

 自分には起こらない

というのが残酷な真実です。


この、コツコツ積み上げるという作業、毎日の努力の積み重ねが苦手な方には、この手法はおすすめできません一発逆転を狙う方はどうぞ、株、FX、暗号資産などの短期トレードを実践して下さい。

でも、、、その成功は果たして長続きするのでしょうか?一発転落の可能性は常につきまといます。当然、才能があれば生き残れます。その世界で常に勝ち続けることができる人も一定数存在します。

私はどうかというと、、、その世界で見事に蹴散らされました(´;ω;`) カンプ無きまでに叩きのめされて、再び這い上がる決断と行動が取れるまで、随分長い時間を必要としました。這い上がりを模索し、自分にあった手法を探した結果、米国株オプションの売り戦略を始めることを選択しました。

 

私は、オプション投資は、勉強した内容が、利益・お金に直結しやすい投資方法だと思っています最初に勉強する内容や分量が非常に多くハードルが高く見えがちですが、実践すればこれほど利益を上げやすい手法は他にないと思います。

この手法を採用してからは、しっかり情報を集めて勉強しさえすれば、その結果が知識やお金として少しずつ蓄積されていくという実感を得られたので、本当に良かったと思っていますまた、コツコツ毎日やるというのが自分の性格に向いてもいるようで、今のところ脱落せず続ることができています。


世界中の投資家が認めるウォーレン・バフェット氏は、Amazon創業者ジェフ・ベソスとの対談で

「ゆっくり金持ちになりたい人はいないよ」

と語りました。

 

また、私の好きな相場格言に

「人の行く裏に道あり花の山」

という言葉があります。

 

他の人がやらないことで利益を得るというのは投資の鉄則です。

短期間で大きな利益を狙おうとしている人、狙っていたという経験がある人、ある意味王道の道を歩こうとされた人だと思います。

でも、そこで大きく失敗して投資なんかもういいやと離れてしまったパターン(つまり私のような人)を経験した人が再起を狙う手法として、オプション投資は非常にオススメです。

 

ぜひお試し下さい!

 

本日は以上です。
ありがとうございました!

 

 

オプションの基礎知識は上記の書籍から得ました。この本では「オプション売り戦略」は推奨していません。しかし、この本から得られた基礎を自分なりの理解と解釈で発展させ、オプション取引のタイムディケイによるSQ日にゼロ円になるという特性を活用し、サクソバンク証券が提供する米国株オプション取引に活かして日々取引をしています。

 

投資は自己責任でお願いします。

 

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